6 ATOKに単語登録をし、ユーザ辞書をテキスト保存する

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 パソコンでの入力をより快適に、より効率よくおこなえるようにするためには、よく使う単語またはフレーズ、変換が面倒な固有名詞や記号を単語登録することをお奨めする。たとえばわたしは自分の名前を「にし」と入力すれば「西谷能英」が出るように登録している。こうしておけば、なにか登録画面で自分の名前を入力しなければならないようなときに簡単である。それでなくとも自分の名前はなにかと入力する必要が多いので、これはまず初めにやっておくべきことである。OSの再インストールなどをしなければならなくなったときなど、できるだけ早めにこの登録だけでもすませておけば、ずいぶんと手間を省くことができる。
 Windowsの場合、MS-IMEという入力メソッド(Input method)が標準装備されている。入力メソッドとは、かつてはFEP(フロントエンドプロセッサ)とも呼ばれていたプログラムで、キーボードからの入力を変換してパソコンに受け渡す機能をもっている。MS-IMEは日本語の変換用の入力メソッド、日本語入力システムであるが、日本語学習能力などにおいてかならずしも使い勝手がよくない(というか、わたしは最初からあまり使っていない)ので、できればジャストシステムが開発した純日本産のATOK(エイトックと呼ぶ)を使うことをお奨めしたい。(*)以下ではこのATOKでの単語登録の方法、登録後の管理の方法を説明する。
 まず単語登録の方法であるが、文章中の単語またはフレーズをコピー(Ctrl+C)してからCtrl+F7を押して単語登録画面を呼び出すか、初めからCtrl+F7を押して単語登録画面を呼び出し単語ボックスに必要な単語またはフレーズを入力する。つぎに「読み」ボックスにその単語またはフレーズを呼び出すための適当な読み(自分で忘れない程度に簡略化したもの)を入れる。そして「品詞」ボックスのプルダウンメニューから適切な品詞またはジャンルを選択して「OK」する。これで単語登録は完了である。なお、すでに登録されているものを再登録しようとするとアラートが出て不要であることを教えてくれる。
 つぎに単語登録した辞書ファイルの編集(修正と削除など)について説明する。
 ATOKパレット(**)を最大化すると表示されるアイコンのなかから「辞書ユーティリティ」をクリックして表示されるダイアログでも単語登録はできるが、ここではより多くのことができる。
 まずすでに登録された単語またはフレーズを修正したり削除するには、「一覧編集」タブで「検索開始読み」に読みを入力し、検索ボタンを押すと該当するものが下の「単語一覧」画面に一覧表示されるので、修正または削除するものを選択する。削除する場合には「削除」ボタンを押すと確認の画面が出てくるのでほんとうに削除するなら「はい」、しないなら「いいえ」を押す。修正する場合は「修正」ボタンを押して「読み」を変えたり「品詞」を修正する。
 つぎに「一覧出力」タブを使って、登録した単語またはフレーズの一覧をテキスト出力し保存することができる。こうしておけば、自分が登録した単語またはフレーズにどういうものがあり、どういう読みで呼び出すことになっているかを覚えておくことができる。この場合、「出力ファイル」ボックスに適当な名前(たとえば「ATOKユーザ辞書.txt」)を入れ、下の「種類」のなかの「登録単語」だけをチェックして「実行」をクリックすればよい。このファイルはデフォルト設定では「Documents and Settings」フォルダのなかのアカウント名の下の「Application Data」~「Justsystem」~「ATOK**」フォルダに書き込まれる。できればこれを自分用のデータフォルダに移動しておきたい。すでにテキスト保存したものがあれば、そのファイルを「参照」ボタンを押して検索し、上書き保存すればよい。
 さらにこの「ATOKユーザ辞書.txt」をたえず更新して保存しておけば、パソコンを変えたりOSの再インストールなどをしたときには、このテキストデータから読み込むことで一挙にこれまでの単語登録が再現できる。そのための方法はこのATOKパレットの「一括処理」タブで「単語ファイル」にこのテキストデータを「参照」から呼び出して「登録」をクリックするだけである。
 ちなみにわたしはATOKユーザ辞書に1000近くの単語またはフレーズを登録している。もちろん、このなかには使わなくなったものもかなり含まれており、整備すれば半分ぐらいになるかもしれない。ただ仕事柄、書名なども『』付きで登録してあるので、どこかで役に立つこともあるかもしれないので、削除していないものも多い。とにかく慣れれば、入力の補助としてこれほど役立つものもないのである。ぜひともこの手法は習得してもらいたい。

(*)なお、わたしのATOK環境はいまだにATOK15というかなり古いものなので、最新の機能には疎いところがある。間違いがあったらご教示を願いたいが、基本的な使い方のポイントは変わっていないはずである。
(**)モニタの右下にATOKアイコンが表示されているときは、クリックして「トレイから出す」を選び、パレットが省略表示になっていれば、パレット右端にある「最大化」の三角印をクリックすると表示される。

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このページは、未来社が2009年9月20日 01:09に書いたブログ記事です。

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