はじめに:著者・編集者のためのパソコンTIPS集(Windows篇)執筆にあたって

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 この7月に『出版のためのテキスト実践技法/総集篇』を刊行した。これは2001年4月に刊行した『出版のためのテキスト実践技法/執筆篇』と2002年1月に刊行した『同/編集篇』をベースに、そこで展開してきたさまざまな[出版のためのテキスト実践技法]をより一般的なツールであるテキストエディタを中心に論じ直し、さらなる論点の追加をおこなったものである。『総集篇』はもともと未來社ホームページで「[出版のためのテキスト実践技法]テキストエディタ篇」として公開してきたものに手を加えて成ったものである。はじめは「テキストエディタ篇」として刊行する予定であったからである。なお、この間の2005年9月には翔泳社から『執筆者・編集者のための秀丸エディタ超活用術』という秀丸エディタのためのマニュアル本も刊行した。
 こうした一連の本はいずれも出版にかかわるテキストの問題に特化したものであり、その読者として想定されているのは作家、学者、研究者といった原稿執筆者(およびその卵たち)と、そうしたひとたちの本の出版にかかわる編集者、そしてDTPオペレーター、印刷関連業者などであった。同じように原稿にかかわる場合でも、それが出版に結びつかない場合には、参考にしていただくだけでよいという建前でこれらの本は刊行されている。学内や業界内の連絡文書や紀要などのための中間的な発表原稿なら、テキストエディタより高度な印刷機能をもっているワープロで書いても別にかまわないが、こと出版にかんする原稿の場合には、最終的に印刷所入稿用にはテキストファイルで処理されたデータしか必要かつ十分ではないという理由でテキスト化される必要があり、それならば最初から高度なデータ処理ができるテキストエディタを使って原稿を書き、あるいは原稿を編集処理してしまったほうが得策であるということをわたしは主張しているのである。
 この「著者・編集者のためのパソコンTIPS集」でやろうとしていることは、本来は『出版のためのテキスト実践技法/総集篇』に一口コラムのようなかたちで、著者や編集者のために役立つパソコン関連の知識やちょっとしたテクニックのことを書きたいと思っていたが諸事情で果たせなかったものを、まとめて書きとめておこうとするものである。したがってこれは『出版のためのテキスト実践技法/総集篇』の拡大版であるとともに、それぞれの仕事がより楽しく快適にできるようになるためのヒント集でもある。参照して実践していただければ、わたしとしてはうれしいかぎりである。
 以下にこれから書いていこうとするものの予定を書きとめておこう。もちろん、書いていくなかでいろいろ追加や変更もあるだろうから、これはあくまでも暫定的な目安である。

[インストール~導入篇]
・「窓の手」を導入して「エクスプローラ」を標準設定にする
・「フォルダオプション」のカスタマイズいろいろ
・「コントロールパネル」でマウスの便利設定
・「スタートメニュー」のカスタマイズ
・早めにテキストエディタをインストールしておこう
・ATOKの単語登録を急ごう
・インストールしておきたいユーティリティ類
・できればドライブのパーティション分割をおこなう

[パソコン初期設定のいろいろ]
・「送るSendTo」メニューを活用する
・「スタートメニュー」はすべての引出し
・「スタートアップメニュー」で最小限の起動をしておく
・デスクトップに置いておくべきもの

[必要なユーティリティ・ソフト]
・バックアップ・ソフトは必須:DiskMirroringTool
・クリップボード・ユーティリティの便利さ:ToClip, QTClip
・オフィスはもういらない:OpenOffice
・テキストファイルの印刷ならWinLPrt

[テキストエディタのフル活用](秀丸を中心に)
・秀丸のカスタマイズは無限
・ファイルの種類によってはQXエディタ
・SEDを使うならLightWayText
・動作環境設定
・ファイルタイプの設定
・キーカスタマイズの設定
(2009/8/15)

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このページは、未来社が2009年8月17日 15:51に書いたブログ記事です。

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