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西谷社長日録

日録2020年4月

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日録2020/4/5(日)

掲載日:2020年4月6日

*舟橋空兎詩集『朝と世界は相性が悪い』通読。寓意性のある物語志向のひとか。意図がよくわからない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*仲里効論集の「〈開かれた未完〉であり続けること――『モトシンカカランヌー』と異貌の沖縄」のテキスト処理+通読+ファイル修正、スミ。9ページ。さらに「貘を阿Qと言ってみたかった」のテキスト処理まで。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*イマニュエル・カント『実践理性批判』(岩波文庫) の「第一部 純粋実践理性の原理論」の「第二篇 純粋実践理性の弁証論」の「第二章 最高善の概念規定における純粋実践理性一般の弁証論について」の七を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*江藤淳『漱石とその時代 第二部』(新潮選書) の12節~13節の途中。漱石が妻鏡子の朝寝坊を咎めたロンドンからの手紙が傑作だ。《九時か十時迄寐る女は妾か、娼妓か、下等社会の女ばかりと思ふ。苟【いやしく】も相応の家に生れて相応の教育あるものは、斯様【かやう】のふしだらなものは沢山【たくさん】見当らぬ様に考へらる。……夏目の奥さんは朝九時十時迄寐るとあつては少々外聞わるき心地せらる。……其許【そこもと】の御両親はそれを何とも思はれざるかも知らねど、余は大【おほい】に何とも思ふなり。》(196頁)低血圧の鏡子にたいしてこの漱石のねちねちした嫌みと小言はたまらないだろうなあ。いまだったら即離婚だ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ポール・リクール『生きた隠喩』(岩波現代選書) 再読つづける。第三研究「隠喩と言述の意味論」のはじめ~2節の途中。リクールは冒頭で、語の意味論のなかでの隠喩はたんなる置き換えでしかないことをふまえ、《名の置き換えを生じさせる意味の作業について研究すればするほど、語の枠、_¨いわんや¨_名もしくは名詞の枠はたえずこわされ、〈言表〉こそは、そこで意味の置き換えが起こった唯一の文脈的場である、と解さざるを得なくなる》(147ページ)と述べている。言表の役割が隠喩の意味産出の場であることを言っている。ここからは〈隠喩的言表〉が主題となる。詩もまさに言表の一種である。《言語はすぐれて志向的であり、言語は言語以外のものを思念する》(165ページ)これは言語が隠喩であるということではないか。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/4/4(土)

掲載日:2020年4月5日

*イマニュエル・カント『実践理性批判』(岩波文庫) の「第一部 純粋実践理性の原理論」の「第二篇 純粋実践理性の弁証論」の「第二章 最高善の概念規定における純粋実践理性一般の弁証論について」の五~六を読む。《道徳論は、我々はどうすれば自分を幸福に_¨する¨_かということについての教えではなくて、どうすれば幸福を受けるに_¨値いする¨_ようになるべきであるかということについての教えである。》(260ページ、強調はカント)→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*加納由将詩集『記憶のしずく』通読。ベーチェット病に冒されたらしい詩人の厳しいリハビリにともなう詩作行為には強いリアリティがある。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『現代思想』1998年1月号(ウィトゲンシュタイン特集)の石黒ひでの談話を読む。エリザベス・アンスコムの『インテンション』という本は、オックスフォード大学が日本への原爆投下を指示したトルーマン大統領に名誉博士号を授与しようとしたことにたいする反対を声明した本らしい。このズボンを履いた女性哲学者にたいする風当たりは強く、レストランで「ズボンを履いた女性の入場はお断わり」とされたことにたいしてその場でズボンを脱いだという強者だったらしい。カトリックだが、筋の通った頑固オバサンのこの本を読んでみたいが、産業図書の本で絶版。アマゾンで高値がついている。復刊しようかな。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*江藤淳『漱石とその時代 第二部』(新潮選書) の10節~11節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*谷内修三が「詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)」ブログ(https://bit.ly/2wdyQjr)で『季刊 未来』春号の「隠喩の暴力性――言語隠喩論」について長い感想を書いてくれているのを発見。「言語隠喩論」を書くたびにいちはやく論じてくれるのはありがたいが、詩の言語の特性を散文一般に拡散してしまう谷内の解釈は疑問。ところで、わたしは「暗喩」ということばは使わず、すべて「隠喩」なのだけど。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ポール・リクール『生きた隠喩』(岩波現代選書) 再読つづける。第二研究「隠喩と語の意味論」の5節を読む。語の意味論の限界をグループμの『一般修辞学』を中心に検討する。次の言表の意味論のほうから隠喩をとらえるほうがまだ生産的だ。第二研究、読了。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*北海道新聞文化部によれば、《4/2夕刊文化面。詩人杉本真維子さんの<あくまで詩>は、神保町でのトークイベントや野沢啓さんの『単独者鮎川信夫』について。》とある。杉本さんがなにか書いてくれたらしいが、未確認。読みたいが、谷口孝男さんあたりから入手できるかな。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/4/3(金)

掲載日:2020年4月4日

*江藤淳『漱石とその時代 第二部』(新潮選書) の8節~9節を読む。ロンドンでの生活が漱石の不安を昂じさせていく。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*仲里効論集の「白い喪と重い負債の間で――兄妹相姦のコロニアルな攪拌」テキスト処理+通読+ファイル修正、スミ。11ページ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*『侃侃』33号に目を通す。田島安江編集。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*宮尾節子さんから返信リツィート。「自由自在な(何者からも)語り口」の『単独者鮎川信夫』も「めっちゃ面白いです」と。郷原佳以さんもTwitterで「野沢啓氏の言語隠喩論(『未来』『走都』)も怒濤の勢いで届けられていて、応答しなければとは思うのだが、『みすず』の原稿でほんのわずかに触れることしかできなかった。詩の現況への警鐘を込めて発信されているのだと思う。」と書いてくれた。『みすず』でなにか書いてくれたらしい。早く読みたいな。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*イマニュエル・カント『実践理性批判』(岩波文庫) の「第一部 純粋実践理性の原理論」の「第二篇 純粋実践理性の弁証論」の「第二章 最高善の概念規定における純粋実践理性一般の弁証論について」の三~四を読む。カントは結局のところ、純粋思弁的理性のもとに実践理性をおく。そうしないと、現実にもとづく実践理性のほうが思弁的理性を併合しようとする理性の自己矛盾になる、というわけである。この従属関係はカントにおいてはあらかじめ自明だった。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ポール・リクール『生きた隠喩』(岩波現代選書) 再読つづける。第二研究「隠喩と語の意味論」の3節~4節を読む。語の多義性の縮減として文脈の作用があるが、隠喩はその反対の働きをする。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/4/2(木)

掲載日:2020年4月3日

*成田昭男詩集『革命は詩の自由に奉仕する』読了。短篇の小説と戯曲をふくむ220ページ超の大冊で実質的な全詩集か。多様な作風でじつにさまざまな周辺的テーマを器用にさばいてみせている。→「思考のポイエーシス・日録篇twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*仲里効論集の「境界の映画、映画の境界――沖縄映画、日本映画、一つの映画か二つの映画か?」テキスト処理+通読+ファイル修正のつづき。途中から元原稿をe.Typistで読み取りした部分で修正を取り込むようにする。これでやや軽減されて、ようやく終了。27ページ分。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*江藤淳『漱石とその時代 第二部』(新潮選書) の6節~7節を読む。ロンドンでの下宿事情。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ポール・リクール『生きた隠喩』(岩波現代選書) 再読つづける。第二研究「隠喩と語の意味論」の1節~2節を読む。この研究はフランス構造言語学に由来する語の意味論について。第三研究が言述の意味論となる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/4/1(水)

掲載日:2020年4月2日

*きのうの夜中に届いた小林康夫『オペラ戦後文化論II』の「あとがき」を印刷、読む。テキスト処理とファイル修正。~小林さんにtel。書名の件でいろいろ相談。~水谷君とも相談し、『日常非常 高揚から失速へ』とするか。小林さんにE-mailで提案。著者略歴原稿も催促。~返信E-mailあり。著者略歴原稿は夜に。ちくま新書も送る由。タイトルに「失速」は使いたくない、と。~何回かのメールで意見交換ののち、小林さんから再返信E-mailで『日常非常、迷宮の時代』ではどうか、と。~了解の返信E-mail。~郵便でゲラもとどく。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。~奥付・広告の原稿も作成。さらにE-mailで著者略歴の追加分が届いたので、「あとがき」以下すべてをE-mailで原稿とPDFを萩原印刷・金子さんに送付。
*成田昭男詩集『革命は詩の自由に奉仕する』読みはじめる。ここ30年ぐらいの集大成の趣きあり。かなりポップなひとだ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*上村忠男さんからE-mailで『季刊 未来』春号が届いたこと、自分のところのPDFを催促される。~PDFを作成して返信E-mailで送付。
*イマニュエル・カント『実践理性批判』(岩波文庫) の「第一部 純粋実践理性の原理論」の「第二篇 純粋実践理性の弁証論」の「第二章 最高善の概念規定における純粋実践理性一般の弁証論について」の二を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*江藤淳『漱石とその時代 第二部』(新潮選書) の5節を読む。船旅から陸路パリを通ってロンドンへ。大都会にとまどう漱石。無理もない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。