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西谷社長日録

日録2020年10月

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日録2020/10/31(土)

掲載日:2020年10月31日

*エマニュエル・レヴィナス『固有名』の「キルケゴール/実存と倫理」「『生きるキルケゴール』をめぐって」「ジャン・ラクロワ/哲学と宗教」を読む。《〈自我〉の唯一性、それは、彼の代わりに責任を負いうる者がだれひとりいないということだ。》(113ページ)→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*加藤有子さんよりE-mailでポーランド・ホロコースト論集の加藤久子「ポーランド人と〈アウシュヴィッツ〉の近くて遠い距離」の原稿修正PDFとどく。追加訂正はすこし。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*『季刊 びーぐる 詩の海へ』49号に目を通す。あまり読むところなし。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/30(金)

掲載日:2020年10月31日

*『潮流詩派』263号に目を通す。石毛拓郎の魯迅論があいかわらずいいが、間があきすぎる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*萩原印刷へ寄り、『[新訳]桜の園』見本3冊、受取り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*加藤有子さんよりE-mailでポーランド・ホロコースト論集のヤツェク・レオチャク(岩田美保訳)「カトリック民族主義から見たポーランドのユダヤ人大虐殺の記憶」の修正ファイル、ポーランド語文献表記対照表、とどく。残りは来週中に送るとのこと。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*エマニュエル・レヴィナス『固有名』の「ジャック・デリダ/まったく別の仕方で」「エドモン・ジャベスの今日」を読む。デリダの『声と現象』の高い評価。読み直す必要あり。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/29(木)

掲載日:2020年10月30日

*野田順子詩集『あの夏は金色と緑と水色だった』通読。短い詩が多く、詩集も薄いが、なんとも気っぷのいい詩人だ。いろいろな体験を踏まえているのだろうが、スナップショットのように鮮やかな切り口で読者に迫る。たとえば〈駅で拾ってきたしわくちゃな小男〉は〈あたし〉を怒らせるのだが、〈堕ちるとこまで堕ちたくて/拾ってきたのがあんたなんだよ(中略)あんたは小難しい本を読んで 物知りのふりをする/あんたは自分の容姿を棚に上げて 女の見た目を品定めする/あんたは仕事をすぐ休むくせに あたしの仕事に意見する//夜にはあんたに あたしを売ろう/気持ち悪さの報酬は どんどんみじめになれること〉(「帰りたい」)といった具合。油断のならない女だ。〈雲がしろいなんて まっかな嘘だ/分厚くなればなるほど くろくなるじゃないか〉(「雲」冒頭)理屈っぽいところがまたいい。甘やかな記憶もさまざまな色で染まっていて、動物愛も感じさせる。もっと読みたくなる詩人だ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。~この部分、「『走都』新刊紹介欄」に追加。
*エマニュエル・レヴィナス『固有名』の「パウル・ツェラン/存在から他者へ」「ジャンヌ・ドゥロム/ペネロペーもしくは様相的思考」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『森羅』25号に目を通す。池井昌樹+粕谷栄市の手書き手作り同人詩誌。限定100部非売。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『へにあすま』59号に目を通す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『詩と思想』10月号に目を通す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/28(水)

掲載日:2020年10月29日

*『大学出版』123号に目を通す。コロナ下のフランス、中国、イギリスの大学事情など。本橋哲也の文章がいい。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*齋藤雅俊さんよりE-mailできょうの『山形新聞』に掲載された書評のPDFとどく。印刷して読む。評者は山形大学名誉教授の松尾剛次氏。「世間」という暗黙の暴力でなく、理性的な社会を求めていくべきであるとする著者の指摘は示唆的である、と好意的に評価してくれる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*エマニュエル・レヴィナス『固有名』の「マルチン・ブーバーと認識の理論」の途中~「マルチン・ブーバーとの対話」を読む。後者は前者のブーバー批判にたいするブーバーとの書簡のやりとり。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『詩と思想』9月号に目を通す。古賀博文の巻頭言の思潮社批判には感心しない。それはたんなる買いかぶりというものだろう。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*「言語隠喩論7」の既述分を読み直しと修正、1枚分ほど注を加筆。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/27(火)

掲載日:2020年10月28日

*大岡信・谷川俊太郎対話『詩の誕生』(岩波文庫) の「II」の途中~「III」を読む。編集者(高田宏)のあとがきも読み、読了。《(大岡)人間のなかに言葉があるけれども、その人間は言葉のなかにいるんだ。人は言葉の海を泳いでいて、その泳ぎ方がそれぞれ違っている。泳ぎ方のなかには、生まれたときからのすべての体験的な知識とか無意識な記憶とかが集積されている。そういうものを離れて、ある瞬間にある場所にぴったりした言葉が浮かぶということはないのじゃないか。》(99頁)《(谷川)自分の意識が言葉でできあがっているというふうに思っている人は、意外に少ないんだ。かなり多くの人が、言葉で自分が変わっていくというふうには思っていない。言葉なんてただの道具で、自分の考えを他人に伝えられればそれでいいんだ、みたいなところがある。もしそういうふうに割り切れているとしたら、詩というものはたぶん理解できないだろう。詩がなぜできるのかってことも、まったく無意味に思えちゃうのじゃないかな。》(212頁)どちらも同じことを言っている。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*読書人の明石さんから返信E-mailできのう送った書評「日本近代詩の原点解明――坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』を読む」の受取りとお礼。ゲラのPDFは送る由。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんより「【再校】季刊未来2021冬『上村』(萩原印刷/金子)」E-mailで『季刊 未来』冬号の上村忠男「《独学の思想13》〈バロック人ヴィーコ〉の探求」再校PDFとどく。注が5行パンク。~印刷して確認。上村さんにE-mailで送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~上村さんからE-mailでゲラの修正とどく。
*エマニュエル・レヴィナス『固有名』読みはじめる。「序言」「アグノン/詩と復活」「マルチン・ブーバーと認識の理論」の途中まで。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/26(月)

掲載日:2020年10月27日

*安達紀子さんに返信E-mailで『[新訳]桜の園』寄贈リストのお礼と出来・発送予定を知らせる。未來社流通センターにもリストをE-mail添付で送る。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。~安達さんよりお礼の返信E-mail。
*ジャン=フランソワ・リオタール『知識人の終焉』の「VII ポストモダン問題への軽やかな補遺」、訳者あとがきなどを読み、読了。時事評論だけにいまはあまり読む価値がない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『週刊読書人』のための書評「日本近代詩の原点解明――坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』を読む」の最終読み直しと加筆。~『週刊読書人』の明石さんにE-mail添付で送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*杉谷昭人詩集『十年ののちに』通読。宮崎の地で牛の口蹄疫の被害に遭い、死んでいく牛たちを思いやる杉谷の心がひしひしと伝わってくる。その無念さの思いの深さと後半のやや紋切り型の政治批判詩とは同期しないところがある。アベなど牛にも遠く及ばないのに。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*大岡信・谷川俊太郎対話『詩の誕生』(岩波文庫) の「II」の途中~。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『白秋全集1 詩集1』の『邪宗門』の「外光と印象」の部のつづき~。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/25(日)

掲載日:2020年10月26日

*大岡信・谷川俊太郎対話『詩の誕生』(岩波文庫) 読みつぐ。5年も前の対話とは思えない、いまでも通用するリアリティのある部分がある。対話の「I」の途中~「II」の途中。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『ぶーわー』44号、通読。近藤久也発行詩誌。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『知識人の終焉』読みはじめる。むかし読んだ痕跡あり。時事評論集っぽい。7篇のうち6篇を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*土曜美術社出版販売より『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページ用の「圧縮の力学――一色真理『純粋病』の内実」の初校ゲラとどく。~読み直して赤字を入れる。校正を返送。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*きのう書いた『週刊読書人』のための坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』書評「日本近代詩の原点解明――坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』を読む」の読み直しと加筆。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/24(土)

掲載日:2020年10月25日

*大岡信・谷川俊太郎対話『詩の誕生』(岩波文庫) 読みはじめる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『白秋全集1 詩集1』の『邪宗門』の「外光と印象」の部のつづき~。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『週刊読書人』のための坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』書評を書く。4. 1枚。タイトルはとりあえず「日本近代詩の原点を解明する――坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』を読む」とする。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/23(金)

掲載日:2020年10月24日

*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「歴史の記号」の250節~264節を読み、本文読了。訳者あとがきも読む。instanceを「力域」などと訳されては困る。断章のつながりがわかりにくかった。「文」がさまざまな審級のもとに連鎖したりしなかったりする論説の構造に孕まれている「抗争」を問うている。カント論が有効。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『季刊 未来』冬号の上村忠男「《独学の思想13》〈バロック人ヴィーコ〉の探求」の赤字修正をゲラに書き込み。追加分をデータ化して印刷。これらをPDF化し、追加分データを貼付して萩原印刷・金子さんにE-mailで送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。

日録2020/10/22(木)

掲載日:2020年10月23日

*佐藤文夫『日本賭博史 概論』通読。タイトルからみればちょっとした研究書のようだが、中身は散文詩だと言ったほうがいい。35の賭博にかんする史的事実を書きつらねた断章が40ページほどに束ねられているが、現代の政治批判まで及ぶ。おもしろい試みだ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「終章 石原吉郎を思い出す」の1節~4節を読み、「二十世紀/日本語/詩の構想 あとがきにかえて」も読み、読了。あとは『週刊読書人』に書評を書くので省略。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。~いちおう簡単なメモ書きを作成。
*2時半、未來社流通センターへ。荷物の受け渡し。齋藤雅俊『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』2刷の見本2冊、受取り。第一美創・菊地社長に挨拶。1時間ほどいて退出。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「歴史の記号」の「〈補説〉カントIV」の5~6を読む。このあたりカントの『判断力批判』の美と崇高をめぐる議論を敷衍している。さらに236節~249節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/21(水)

掲載日:2020年10月22日

*萩原印刷・金子さんにtel。『[新訳]桜の園』の追加修正の件。まだ可能とのことで、あとでメールで知らせると伝える。~きのうの安達紀子さんの訂正依頼箇所を確認し、E-mailでPDFを金子さんに送付。~安達さんにtel入れして確認。チラシ作成のこと、なども。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『CROSS ROAD』16号、通読。北川朱実個人詩誌。ジャズ・プレイヤー論はいつもおもしろい。今回はアート・ペッパー。「Pepper Meets The Rythme Section」が我が愛好盤だが、晩年の日本での公演で5分間も拍手が鳴りやまなかった話は泣かせる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『一冊の本』10月号に目を通す。佐藤優がまたも最後まで安倍政権を持ち上げている。このひとの一見うがった世評はとても欺瞞的だ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『週刊東洋経済』10月24日号とどく。『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』短評掲載。~PDFをE-mailで齋藤雅俊さんに送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~齋藤さんより返信E-mail。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第六章 戦後民衆詩を思い出す」の1節~7節を読む。第六章も終り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*送ってもらった『関東学院大学人文科学研究所報』34号抜刷の郷原佳以「ミシェル・ドゥギーの『commeの詩学』序説――ドゥギー/ジュネット論争 (1)」をさっそく読む。情報量の豊かな論文だが、この(2)もあるのかな。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/20(火)

掲載日:2020年10月21日

*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第四章 朝鮮日本語詩を思い出す」の8節~10節、「第五章 合州国移民詩を思い出す」の1節~9節を読む。第五章まで終り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんにtel。きのう届いた『[新訳]桜の園』の売上げスリップは校了で進めてもらう。出来日は30日(金)とのこと。
*一色真理詩集『幻力』通読。ことし74歳になる一色から結婚宣言のカードとともに送られてきた最新作だ。ちょうど40年前のH氏賞受賞詩集『純粋病』を『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページに当人の依頼で書いたばかりだったから、そりゃ驚いたのなんの。編集部からこの原稿を送ってもらった一色から、去年だったかの「離婚します」共同宣言ハガキをもらっていたからそのことにもふれたところで新婚のことも書いてもらわなくちゃ、といったメールをもらったので予期はしていたのだが、この詩集にそのあたりの秘密があるかと思ってさっそく読んだわけだが、みごとにはぐらかされた。いつもの夢魔的なお話が多いのだが、両親のこと、子ども時代のことが回想ふうに、それも悪夢のように書かれていて、どうもこれは『純粋病』に通ずる無限フーガ的なものがあるな、と思わざるをえない。『純粋病』は第一詩集ではないが、はじめにすべてがあるといった利いたふうな単純化解釈が通ってしまいそうな、一色的循環話法の果てしなさに恐れ入ったしだいである。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「歴史の記号」の「〈補説〉カントIV」の1~4を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/19(月)

掲載日:2020年10月20日

*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「歴史の記号」の二二一節~二三五節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*高橋達矢詩集『からだを洗っていると』通読。タイトルがよくないが、第一詩集だということと小説も書いているらしいので読んでみると、年齢も若くなくすこし軽いが、なかなかよく書けている。おもに家族や会社など周囲のひとたちを書いたものだが、〈わたしはこのように生きています/このように生きてきました/このようにしか生きられませんでした/召し上がってください〉(「召し上がってください」)などとはなかなか書けるものではない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*きのう書いた「言語隠喩論7」の注の補強。R. Jakobsonとリオタール。ここまでで40. 8枚になる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第四章 朝鮮日本語詩を思い出す」の4節~7節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/18(日)

掲載日:2020年10月19日

*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第四章 朝鮮日本語詩を思い出す」の1節~3節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*「言語隠喩論7」の既述分を読み直し、1枚分ほど加筆のうえ、さらに8枚ちょっと書きつぐ。この節のタイトルは「ロマン・ヤコブソンの隠喩/換喩二元論への応答」としてひとまず完了。ここまでで計41枚弱になる。途中でロマーン・ヤーコブソン『一般言語学』の「言語の二つの面と失語症の二つのタイプ」を読み直す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*上村忠男さんよりE-mailで『季刊 未来』冬号の「《独学の思想13》〈バロック人ヴィーコ〉の探求」の初校ゲラの修正と追加とどく。~了解の返信E-mail。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。

日録2020/10/17(土)

掲載日:2020年10月18日

*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第三章 一九二〇年代詩を思い出す」の1節~11節を読む。このあたり民衆詩派とくに白鳥省吾を批判的に論じている。第三章、終り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*山本かずこ詩集『恰も魂あるものの如く』通読。山本かずこのひさびさの詩集。岡田幸文に励まされて去年の夏から半分ほどは書き下ろしたという。幼いころの高知時代の記憶を呼び起こした詩篇も少なからずあり、幸文を思わせる「K」との体験を踏まえたような作品もある。タイトルは中原中也のことばだが、ことばとは不思議なもので、どこかに幸文を思慕する思いがこめられている。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「ジャンル、規範」の二一〇節~二一七節、「歴史の記号」の二一八節~二二〇節、「〈補説〉カシナフア」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/16(金)

掲載日:2020年10月17日

*きのう届いた『[新訳]桜の園』白焼きのチェック。校了に。~のち、萩原印刷にもどす。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「ジャンル、規範」の一八二節~二〇九節、「〈補説〉一七八九年の人権宣言」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*八重洋一郎詩集『血債の言葉は何度でも甦る』通読。石垣島の反骨の詩人、八重洋一郎が詩集『日毒』のあと、さらなる日本「本土」への批判をこめて書かれた19篇。ときにあまりにもナマな声で散文脈に流れすぎるところがあるが、今回のテーマは多彩。沖縄戦の悲惨、戦争の悲劇、昭和天皇の卑怯な「天皇メッセージ」による沖縄への裏切りなどから現代にもつづく核兵器をめぐる利権や権益にむらがる人間のクズたちへの批判まで、八重のことばは強い。その精神はことばへの信念に支えられている。ピカソの『ゲルニカ』にちなむ作品の冒頭に〈私たちは何を見たか 汝たちは何を見ないか/私たちは何を見たか 汝たちは何を見たくないか/私たちは何を見たか 汝たちは自分たちがしたことを……〉とあるように、人間の敵への深い憤りを冷静なことばで糾問する。もちろんこの〈汝たち〉にはわれわれ日本人全部がふくまれているのである。巻末の鈴木比佐雄の解説には八重をめぐる出版の裏話がいろいろ書かれているが、版元としては出しゃばりすぎかな。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。~この部分、「『走都』新刊紹介欄」に追加。
*萩原印刷で金子さんを同乗させて、早稲田へ。伊勢功治さんにtelして出てきてもらい、『[新訳]桜の園』の色校、白焼きの校正をしてもらう。校了に。『[新訳]桜の園』本文白焼きも校了でもどす。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/15(木)

掲載日:2020年10月16日

*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第二章 北原白秋を思い出す」の15節~18節を読む。第二章、終り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『白秋全集1 詩集1』読みはじめる。『邪宗門』の「例言」は白秋の簡潔な詩論になっている。「魔睡」の部~「朱の伴奏」の部。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ひさしぶりに加藤尚武さんにtel。著作集の巻末解題をベースに思想的自伝のまとめを出す話。そのまえにヘーゲル弁証法の全用語例の研究がほぼ完成したとのことで、近くまとめたいとのこと。ほかに論文がかなりたまったとのことで論文集の可能性も。あいかわらず生産的だ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*ポーランド・ホロコースト論集の加藤久子「ポーランド人と〈アウシュヴィッツ〉の近くて遠い距離」の原稿通読+チェック、スミ。修正原稿をPDF化し、アメリカの加藤有子さんにE-mailで送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~加藤さんより受取りとお礼の返信E-mail。残りは今月中に戻すとのこと。
*土曜美術社出版販売の久保さんより返信E-mailで『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページ用の「圧縮の力学――一色真理『純粋病』の内実」の原稿受取りとお礼。後日、校正がくる由。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。~のち、一色真理よりE-mailで編集部から原稿を送ってもらったとのことで、近く「結婚宣言」のカードが届く由。
*伊勢功治さんにtel。『[新訳]桜の園』の色校正をあす2時ごろ、都電早稲田駅のすこし先の自宅マンション前で見てもらうことに。~安達紀子さんにtel。25日をメドに寄贈リストを送ってもらう。上演会場での販売の件もすすめてもらう。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*6時半ごろ、萩原印刷・金子さん、来宅。『[新訳]桜の園』白焼き、持参。あす戻すことにし、2時に伊勢功治さんとあって色校を見てもらうので、そのまえに寄り、いっしょに伊勢さんに会う予定。ほかに『闘争の時代』の原稿を見積り用にあらためて渡す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「ジャンル、規範」の一七八節~一八一節、「〈補説〉カントIII」を読む。意味【ミーニング】の哲学者=「志向の現象学」(269ページ)。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/14(水)

掲載日:2020年10月15日

*長嶋南子詩集『海馬に乗って』通読。ひさびさの長嶋ブシで楽しめたが、最後のほうは息子の事故(死?)のような話が出てくるが、どこまで本当なのか。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんよりE-mailで『季刊 未来』冬号の上村忠男「《独学の思想13》〈バロック人ヴィーコ〉の探求」の初校12ページPDFとどく。印刷。~上村さんにE-mailで転送。広告を入れても数行余ると伝える。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第二章 北原白秋を思い出す」の6節~14節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「義務」の「〈補説〉カントII」の2~6を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/13(火)

掲載日:2020年10月14日

*『新・山形詩人』5号に目を通す。高橋英司発行誌。高齢詩人を中心とする詩誌と自己規定している。高齢詩人の武器は気力しかない、と。名言である。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんよりtel。『[新訳]桜の園』の広告ページのうしろは白が3ページ、の確認。装幀データの催促。『季刊 未来』秋号の雑誌コードの件。~伊勢功治さんにtel。『[新訳]桜の園』の装幀データはすぐ送ってくれる由。~伊勢さんよりE-mailでFilePost便でラフと仕様書を送ってくれたとの連絡。~確認してtelするが、つながらないのでE-mailで返信。本番用を依頼。~伊勢さんからE-mailで本番用のデータがFilePost便でとどく。金子さんに転送。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~金子さんよりtel。色校は16日午前中になる由。午後にでも伊勢さんに見てもらう必要があり、どうするか。本文の白焼きは15日の帰りに届けてくれるとのことで、待ち校で戻すか翌日持参するか。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第二章 北原白秋を思い出す」の1節~5節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*糸井茂莉詩集『ノート/夜、波のように』通読。15年ぶりの新詩集。一ページ未満の100ぐらいの断章から成る瞑想的かつ身辺的な思考の波状的な展開は魅惑的だ。終りから二つ目の断章の冒頭――〈朝の庭師は剪定する、夜露を払いながら、刈り込むというよりも、むしろ削除する。百一の枝葉末節。〉とあるのはこれまでの断章にむけての自己批評あるいは再検討か。エクリチュールの愉悦をどのような感覚的把握のもとに実現できるか、という実験でもあろうか。〈世界がまだ記述されないので、横たわる一隅がなくて、大半が白紙のまま卓に置かれ、骨組みや見取図(家や寝台、人や鳥の)も素描されずに、誰の手が記すだろう? 誰の言葉、誰の思考が継ぎ足し、訂正し、思いがけない風景を描ききるだろう。繋がれることなく孤独に漂流する夥しい数の枕のように見える島々【パンセ】。(以下略)〉(7ページ)――こうした詩集のコンセプトは上乗の出来として封印されている。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。~この部分、「『走都』書評欄」に組み入れる。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「義務」の171節~177節、「〈補説〉カントII」の1を読む→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページ用の「圧縮の力学――一色真理『純粋病』の内実」をもういちど読み直し、最終手入れ1箇所。~土曜美術社にE-mailで原稿送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/12(月)

掲載日:2020年10月13日

*『UP』10月号に目を通す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第一章 蒲原有明を思い出す」の16節~20節を読む。第一章、終り。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*北爪満喜詩集『Bridge』通読。都市風景、とりわけわたしも知っている世田谷区上馬あたりの風景のなかに母や祖母の幻影を漂わせながら透明感のある詩情を浮かび上がらせるところは北爪らしい。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「義務」の161節~170節、「〈補説〉レヴィナス」を読む。《レヴィナスの文章は、自己についての知を探し求める_¨私¨_によって導かれた経験の記述ではなく、おそらくは亀裂の証言であり、読者のうちにあってレヴィナスに要求を差し向けるあの他者への開放の証言、読者というメッセンジャーを前にしての責任〔応答可能性〕の証言なのである。_¨あなた¨_という体制のもとで「二人称」で書くことではなく、他者に向けて他者の法のもとで書くことが問われているのである。》(235ページ)レヴィナスの文章のわかりにくさはこのリオタールの解読によってある程度わかりやすくなる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/11(日)

掲載日:2020年10月12日

*峯尾博子詩集『不時着』通読。〈わたしは/思い切り泣けばよかったのかもしれない/あるいは/声を立てて笑えば/けれど//ちぎれ飛ぶ感情に/言葉は間に合わない〉(「晩春」末尾)病いを知ってからそれまでのリリカルな詩情に強さが増してきている。最後の数篇は生への強い意志が感じられる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「結果」の152節~160節、途中で「〈補説〉ヘーゲル」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』の「第一章 蒲原有明を思い出す」の9節~15節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページ用に書いた一色真理『純粋病』についての書評エッセイを読み直しと修正。引用部分を追い込みのスタイルにして指定の4. 8枚に収める。タイトルは「圧縮の力学――一色真理『純粋病』の内実」とする。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/10(土)

掲載日:2020年10月11日

*坪井秀人『二十世紀日本語詩を思い出す』を読みはじめる。「序章 二十世紀日本語詩を思い出す」はこの本の問題設定。視点はおおむね共有できる。つづいて「第一章 蒲原有明を思い出す」の8節まで。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「呈示」の99節~151節、途中で「〈補説〉ガートルード・スタイン」「〈補説〉アリストテレス」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/9(金)

掲載日:2020年10月10日

*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「指向対象、名前」の87節~93節、「呈示」の94節~98節、「〈補説〉カントI」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*金井雄二詩集『むかしぼくはきみに長い手紙を書いた』通読。今回はタイトルにもあるように、「きみ」と「手紙」が主題となっている。「あとがき」によれば、恋愛詩集をめざしたともある。自然に没入して世界と対峙しているような作品もあり、自然な性交を軽く書いているような作品もある。下手をすると稚拙とも見られかねないところで、ことばが流れるように出てくるところが金井琉のさりげない技巧なのだ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*3時40分ごろ、世田谷文学館へ。菅野昭正館長と会い、『小説と映画の世紀』の仮ゲラ、元原稿を渡し、校正用のメモ書きを説明。いろいろ思い出話など。5時まで。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*日本詩人クラブの三賞担当理事・竹内さんよりtel。授賞式が来年1月23日(金)に内定した由。コロナの関係で懇親会はなく、授賞式のみ、と。了解。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『詩と思想』の〈名詩集発掘〉ページに一色真理『純粋病』についてとりあえず書きはじめたら、最後まで書いてしまった。指定の4. 8枚より1枚ちかくオーバーしている。あす読み直して改稿するか。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/8(木)

掲載日:2020年10月9日

*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。この書物自体の奇妙な運命と物語を書いたヤノーホの文章、訳者あとがきも読み、読了。カフカに一生を捧げたかのようなヤノーホの貴重な記録で、カフカにかんする情報の重要性は計り知れない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『図書』10月号に目を通す。宇野重規の文で佐々木孝さんが亡くなっていたことを知る。メール交換をしていたことがあるオルテガ学者。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「指向対象、名前」の75節~86節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」。

日録2020/10/7(水)

掲載日:2020年10月8日

*『詩的現代』第二次34号に目を通す。石川敬大が野沢啓の引用をすこし。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ポーランド・ホロコースト論集の東琢磨「『ヒロシマ』というシンボルを再考する」の見出し、注のテキスト修正、スミ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*『季刊 未来』冬号の上村忠男「《独学の思想13》〈バロック人ヴィーコ〉の探求」の原稿印刷~テキスト処理+通読、ファイル修正。仮ゲラ印刷12ページ。~萩原印刷・金子さんにE-mailで仮ゲラPDFと原稿データを送付。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんよりE-mailで『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』再校PDF1ページ、『[新訳]桜の園』広告ページ初校PDF4ページ、とどく。いずれも確認。~金子さんにtelして訂正なしを伝える。『[新訳]桜の園』の責了紙はそのうち取りに来てもらうことに。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「指向対象、名前」の60節~74節を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/6(火)

掲載日:2020年10月7日

*『現代詩手帖』10月号、読みつぐ。~了。「現代詩季評」で菊井崇史が《「うまさ」の審級》という観点から福間健二のゆるい詩を批判しているのは正解。岡井隆の追悼文をいくつか読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『小説と映画の世紀』の最終チェック。修正ポイント、編集タグなどについて菅野昭正先生用に「『小説と映画の世紀』の校正について」を作成&印刷。本文の仮ゲラ印刷187枚、373ページ。これで準備OK。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*萩原印刷・金子さんよりE-mailで『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』2刷の校正PDFとどく。~確認して1箇所修正あり。返信E-mailで修正PDFを送る。
*『空離須』2号に目を通す。吉田広行発行。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「抗争」の35節~46節、「指向対象、名前」の47節~59節、途中で「〈補説〉アンティステネス」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*一色真理詩集『純粋病』再読。40年ぶり。さて、どう書くか。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。カフカは言う――《何かをただ語るというのでは足りない。人は_¨もの¨_を生きねばなりません。ことばは、そこでは決定的な仲介者、なにか生きもの、媒【なかだち】です。これを、しかし人は手段のように扱ってはならない。この媒体をも体験し、悩みつくさねばならぬ。言語【ことば】は永遠の恋人です。》(209-210ページ)またプラトンの『国家』における詩人排斥について――《詩人は、現実を変更せんがために、人間に別な眼を嵌めようとします。したがって彼らは元来国家にとっては危険分子です。彼らは変革しようとするのですから。国家とともにそのすべての恭順な下僕たちは、つまりただ持続するだけを望んでいるのです。》(210ページ)→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/5(月)

掲載日:2020年10月6日

*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「抗争」の28節~34節、「〈補説〉プラトン」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『現代詩手帖』10月号、読みはじめる。榎本櫻湖が瀬尾育生、野村喜和夫の抑圧的無視のやりかたに異論をぶつけている。かれらが多数派だとは思わないが、小権力者であることはたしかだ。深瀬サキさんの大岡信回顧談はおもしろい。稲川方人らの現代詩季評を途中まで。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。カフカはスターリニズムを早くから予見していた。たしかに『審判』(『訴訟』)や『城』などはそうした予見を提示している。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/4(日)

掲載日:2020年10月5日

*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』の「抗争」の11節~27節、「〈補説〉ゴルギアス」を読む。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*『コールサック』103号に目を通す。有料会員誌だから知らないひとばかりで、読むところがほとんどない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*「言語隠喩論7」を読み直し、加筆のうえ、さらに書きつぐ。レイコフ/ジョンソンの『レトリックと人生』をめぐって15枚ほど書く。計28枚半ほどになる。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。

日録2020/10/3(土)

掲載日:2020年10月4日

*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*大橋英人詩集『パスタの羅んぷ』通読。同世代だが未知のひと。ことばの出所がわからない。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*ジャン=フランソワ・リオタール『文の抗争』読みはじめる。原題はDiffe+'rend(意見の相違といったような意味)で1983年刊。奇妙な断章形式で構成されている。《外には経済の言説ジャンル(交換、資本)、内にはアカデミズムの言説ジャンル(支配)という二重の敵に対して哲学が行なう抗争において、哲学を擁護し、その旗印を掲げること。文と文との連鎖は問題をはらむものであり、そしてこの問題は政治であるということを示すことによって「知識人」や政治家の政治と手を切って哲学の政治を打ち立てること。すなわち抗争を証言すること。》(4ページ)といった宣言が「読書の栞〔序文〕」のなかにある。~「抗争」の11節。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/2(金)

掲載日:2020年10月3日

*萩原印刷・金子さん、来社。『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』の2刷訂正の原本を渡す。『[新訳]桜の園』の訂正も戻っていること、伊勢功治さんに装幀の手配もしてあることを伝える。広告ページの原稿をきょうにも送ることに。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~「『[新訳]桜の園』広告追加分.txt」を作成。萩原印刷・金子さんにE-mailで送付。~金子さんより受取りの返信E-mail。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。カフカの知識の豊富さと人間性には感心させられる。それにしてもヤノーホは細部までカフカとの対話を再現してくれているが、本当ならすごい記憶力と記録術だ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*きのう安達紀子さんからE-mailでとどいた『[新訳]桜の園』の初校訂正一覧を印刷して初校ゲラに転記。本文は責了とする。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~安達さんにtelするがつながらないので、E-mailで修正点につき、不採用1件を伝える。~安達さんからも返信E-mail。
*東新紙業・遠藤君よりFAXで『自己責任という暴力――コロナ禍にみる日本という国の怖さ』の用紙代の見積り、とどく。~未來社流通センターの水谷君と相談。21日出来の予定通りで進めることにし、部数も決める。~萩原印刷・金子さんにtelにて連絡。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。~その後、萩原印刷・木村君にtel。のち、おりかえしtelあり。『自己責任という暴力』の見積りの件で採算ロットの件で再見積りしてもらうことに。
*「『季刊 未来』読者管理リスト.xlsx」を更新。夏号からの購読希望者に秋号とともにヤマトDM便で送付。
*世田谷文学館の菅野昭正館長にtel。『小説と映画の世紀』の仮ゲラ渡しの件。9日(金)4時に文学館で渡しながら相談することに。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/miraishajp」「Facebook」。
*「言語隠喩論7」を書きつぐ。吉岡実の詩について、さらにはレイコフ/ジョンソン『レトリックと人生』批判にとりかかるところまで7枚ほど。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。

日録2020/10/1(木)

掲載日:2020年10月2日

*ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『カフカ――マイナー文学のために』の「第九章」、訳者あとがき+付録の訳者論文を読み、読了。いかにもドゥルーズ的な用語が頻出するが、かならずしも的確でないような気がする。表現機械、根茎(リゾーム)、(非=)領域化、など。→「思考のポイエーシス・日録篇」「twitter.com/nstn49」「Facebook」。
*『橄欖』118号に目を通す。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*グスタフ・ヤノーホ『カフカとの対話――手記と追想〈増補版〉』(筑摩叢書) 読みつぐ。→「思考のポイエーシス・日録篇」「Facebook」。
*夜おそく、安達紀子さんよりE-mailで『[新訳]桜の園』の初校訂正一覧とどく。