注目の本

加藤尚武著作集第13巻 形と美

加藤尚武著作集第13巻 形と美

加藤尚武

この巻には一九九一年に中央公論社から刊行され、のちに岩波現代文庫に収められた名著『形の哲学――見ることの概念史』<をはじめとして、最初期の「シェリングとショーペンハウアーの芸術哲学」をはじめとして「現象学批判」「デューラーとブリューゲルの空間描写の違い」や「熊沢蕃山と安藤昌益」「西田幾多郎」など東洋思想を幅広く論じた単行本未収録論文19篇を収録する。著者の芸術的鑑賞力や美への関心の深さと多様性を遺憾なく発揮した一冊。

独露比較農民史論の射程

独露比較農民史論の射程


メーザーとハックストハウゼン

肥前榮一

『ドイツとロシア――比較社会経済史の一領域』で1986年の日経経済図書文化賞を受賞した著者のその後の研究『比較史のなかのドイツ農村社会――「ドイツとロシア」再考』をさらに発展させ、著者の理論の根幹をなすハックストハウゼンの貴重な論説の翻訳をふくむ、コンパクトながらも著者独自のドイツ・ロシア研究の最終到達点を明らかにする。大塚久雄、小林昇といった先達への批判的検証もくわえ、論争的視点も同時に提示する渾身の一冊。

加藤尚武著作集第2巻 ヘーゲルの思考法

加藤尚武著作集第2巻 ヘーゲルの思考法

加藤尚武

この巻は本著作集3冊目のヘーゲル論集になる。1992年に小社から刊行され、翌年の和辻哲郎文化賞学術部門を受賞した『哲学の使命――ヘーゲル哲学の精神と世界』(内2章は3巻に収録予定)を中心に、「純粋存在とエーテル」をはじめとする一九八〇年代後半以降に書かれた単行本未収録の専門的論文7篇を収録する。晦渋で複雑ななヘーゲル論理学と真正面から取り組んだ著者のヘーゲル学の真骨頂。

好評既刊

ヨーロッパの内戦――炎と血の時代一九一四―一九四五年

ヨーロッパの内戦――炎と血の時代一九一四―一九四五年

エンツォ・トラヴェルソ 著 / 宇京賴三

一九一四―一九四五年という二十世紀前半のヨーロッパの激動の三〇年間を、「ヨーロッパの内戦」という概念を媒介にして、イタリア系知識人である著者が思想的・歴史的に分析・考察したものが本書である。二つの世界戦争、スペイン内戦をはさんでアウシュヴィッツ、ヒロシマ・ナガサキの被爆まで、ナチズム、ファシズム、スターリニズム等をめぐる文字通り「炎と血」の三十年間を論じ、そこから現代の「移民」問題にまでつながる壮大なヨーロッパ現代史となっている。

東北おんば訳 石川啄木のうた

新井高子 編著

朝日新聞3月14日の「天声人語」で大きく紹介されました。
「訳というのは、単なる言葉の置き換えではない、心の共有なのだと感じました。
 啄木の心を、おんばの声で聞くとき、東北の強さ、深さ、自在さが伝わってきます。(俵万智)
ほっこり、どっかり、声の力。震災をきっかけに、三陸海岸、大船渡のおんば(おばあちゃん)たちの力を借りて、啄木短歌を土地言葉訳して、100首! 立ち上がる、かつてない啄木像。俊英の詩人によるエッセイ、解説も必読。おんばの朗読が聴ける、QRコード付き!