注目の本

日常非常、迷宮の時代1970-1995

日常非常、迷宮の時代1970-1995


オペラ戦後文化論II

小林康夫

『季刊 未来』誌で「星形の庭の明るい夢(1970-1989)」として連載され、すでに刊行された『オペラ戦後文化論I 肉体の暗き運命1945-1970』の続篇であり完結篇。文学、ダンス、演劇、ファッションなどさまざまなジャンルにわたる自身の応答のパフォーマンスをそれぞれの時代状況とともに再検証する。戦後時間をほぼリアルタイムで歩み来たった著者の戦後文化にたいする思想的・表象文化論的総括の書。

デュラス×ミッテラン対談集 パリ6区デュパン街の郵便局

デュラス×ミッテラン対談集 パリ6区デュパン街の郵便局

マルグリットデュラス フランソワミッテラン 著 / 坂本佳子

フランスの作家M・デュラスと第21代大統領F・ミッテランの対談集。対談は1985年から翌年にかけて行なわれ、フランスの社会、文化、自然、歴史、内政や外交等を広く対象としている。なかでも第二次世界大戦中のレジスタンス運動とナチス強制収容所被収容者の救出活動に費やされる一年ほどのあいだに起こった、数々の出来事の回想部分が圧巻である。作家デュラスの文学の背景にあるさまざまな事実がおのずとあぶり出され、作家研究としても重要であるとともに、大統領ミッテランの政治体験や政治思想の一面なども克明に知ることのできる、重要なドキュメント。

加藤尚武著作集第15巻 応用倫理学

加藤尚武著作集第15巻 応用倫理学

加藤尚武

この巻には、著者が日本で紹介、開拓した生命倫理学、環境倫理学の基本的視点を総括し整理するとともに、そこからさらなる発展をめざして、人間をふくむ生物の存続、地球環境、世代間倫理などの課題を克服するための合意形成やルール設定などの具体的な方策をつうじて応用倫理学の知見を現実の諸問題に応用するさまざまな議論のありがたが提示される加藤倫理学の到達点。『応用倫理学のすすめ』『合意形成とルールの倫理学』『合意形成の倫理学』を収録する。

好評既刊

加藤尚武著作集第10巻 技術論

加藤尚武著作集第10巻 技術論

加藤尚武

この巻には、現代の技術と人間が生きていくうえでの倫理のあいだに深刻な問題を生じている現代世界の諸問題を論じた『技術と人間の倫理』(1996年)、『価値観と科学/技術』(2001年)、『災害論――安全性工学への疑問』(2011年)の三冊を収録する。鉄腕アトム、『モダン・タイムス』から原子力発電所問題まで縦横無尽の話題で現代技術がもたらす反倫理性、地球破壊をもたらしかねない犯罪性、暴力性を剔抉する。

加藤尚武著作集第12巻 哲学史

加藤尚武

この巻にはヘーゲル関連以外の哲学および哲学史関係の主要な論著が集められる。『20世紀の思想』(1997年)、『進歩の思想・成熟の思想』(1993年)のほか、長短8篇の単行本未収録論文を収録する。「哲学史は阿呆の画廊である」というヘーゲルのことばに集約される哲学研究(史)が孕む諸問題を日本の哲学現場の実態もふくめて検証し、「哲学史は哲学ではない」と著者は論断する。また独自のデカルト解釈をふまえて丸山眞男の近代主義にたいするよく知られた苛烈な批判も本巻の白眉となっている。