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現代の公共哲学とヘーゲル
福吉勝男 著
国家権力と闘い、国民の自由を擁護した進歩的哲学者としてヘーゲルを読みなおす試み。公共哲学における伝統的三項論「私―公共―公」を、『法・権利の哲学』を媒介に「市場―市民社会―国家」へと転換し、さらには「自助―共助―公助」からなる福祉モデルへと拡張するヘーゲル研究の新展開。
はじめに――現代の公共哲学とヘーゲル
第I部 家族論
第一章 家族と子どもの自立
第二章 家族と福祉
第II部 市民社会論と公共哲学
第三章 現代の公共哲学とヘーゲル
第四章 公共福祉哲学の現代的展望
第III部 国家論
第五章 ヘーゲルの「国家」本質論素描
第六章 バイエルン改革とヘーゲルの国民主権論
第七章 近代プロイセン改革の推移とヘーゲル国家論の変容
おわりに――「国際的公共善」とヘーゲル公共哲学の課題
1943年京都府生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。西洋哲学・倫理学専攻。現在、名古屋市立大学理事長補佐。著書に『自由の要求と実践哲学――J・G・フィヒテ哲学の研究』(世界書院、1988年)『人間・生活・文化――その哲学的コロラリー』(ドメス出版、1989年)『〔人と思想〕フィヒテ』(清水書院、1990年)『ドイツ観念論と現代』(編著、晃洋書房、1994年)『市民社会の人間と倫理――ヘーゲル「法・権利の哲学」を読む』(晃洋書房、1998年)『ヘーゲルに還る――市民社会から国家へ』(中公新書、1999年)『自由と権利の哲学――ヘーゲル「法・権利の哲学講義」の展開』(世界思想社、2002年)『使えるヘーゲル――社会のかたち、福祉の思想』(平凡社新書、2006年)。
論理学・形而上学〔新装版〕
ヘーゲル哲学大系初期草稿1
G・W・F・ヘーゲル 著 / 田辺振太郎 他訳
定価: 本体4,800円+税 ISBN: 978-4-624-01142-0 発行日: 1998年5月25日
公共性の構造転換
市民社会の一カテゴリーについての探究
ユルゲン・ハーバーマス 著 / 細谷貞雄 山田正行 訳
定価: 本体3,800円+税 ISBN: 978-4-624-01123-9 発行日: 1994年5月30日
懐疑主義と哲学との関係
G・W・F・ヘーゲル 著 / 加藤尚武 奥谷浩一 門倉正美 栗原隆 訳
定価: 本体2,800円+税 ISBN: 978-4-624-02030-9 発行日: 1991年5月31日