魂振り
琉球文化・芸術論
高良勉 著
沖縄の詩人・高良勉の琉球文化・芸術論の集大成。世界遺産として登録されるに至る琉球弧の文化遺産にたいする当事者としてのかかわりの記録もふくめ、琉球弧の独立までも視野に入れた論考は現代の沖縄人の発想の必然性と思想的方向性を集約したものといえる。琉球弧としての視点で沖縄のアーティストの魂に触れながら、著者独自の論点である〈文化遺伝子論〉を軸に沖縄と日本、少数民族との関係、また東アジア各国において琉球人のあり方についても考察をくわえる。
第1部 琉球文化論
世界遺産論
文化遺伝子論
琉球文化論
第2部 琉球芸術論
絵画批評
写真批評
芸能批評
第3部 比較文化論
琉球文化と日本文化
アイヌ民族文化と琉球文化
岡本太郎論:『沖縄文化論』を読みなおす
サハリン紀行
アイヌモシリ紀行
韓国紀行
中国紀行
台湾紀行
フィリピン留学記
インドネシア紀行
ブラジル紀行
高良 勉(たから・べん)
詩人・批評家。1949年沖縄島玉城村生まれ。静岡大学理学部化学科卒。日本文藝家協会会員。日本現代詩人会会員。前県立高校教諭。詩集『岬』で第7回山之口貘賞受賞。1985年第19回沖縄タイムス芸術選賞受賞。著書に第6詩集『サンパギータ』、第7詩集『絶対零度の近く』、第8詩集『ガマ』、第9詩集『アルテアーガ――高良勉詩選』、NHK生活人新書『ウチナーグチ(沖縄語)練習帖』、岩波新書『沖縄生活誌』など多数。